6月12日(金)5・6限目 

  河川工事は河川生態系に大きな影響をおよぼす。高津川は清流日本一と言うことだが、それは有機物量のみに限ったことである。工事による環境改変、農薬・化学肥料の影響、生物多様性、人の親水性、景観などの要素は考慮されていない。清流と言うには化学的指標以外のさまざまな要素が検討されなければならない。

◎藤井浩さん 島根県益田県土整備事務所 津和野土木事務所。高津川における自然環境に配慮した河川工事を行っている。  

  平成25年7月25日の集中豪雨から1ヶ月後の新聞記事。その他、過去には30年に一度の割合で洪水が発生。これを防止するため河川工事を行っている。

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                          (山陰中央新報 平成25年8月25日)  

        吉賀町での河川のようすと工事の計画について説明。

        わかりやすいように大きな図を手作りで用意された。  

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                    今後は、手前の川数キロにわたって掘削が必要であると        

                   のこと。今は住民の合意が得られず中断している。 

                   川底の生物相には影響が出るだろう。回復までしばらく時                       

                   間がかかると思う、とのこと。

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 可動式の堰堤。普段は風船のようにふくらんでいる堰堤が、大水になると自動的にしぼみ、上流からの水をスムーズに流す。風船がふくらんだりしぼんだりするので可動式という。     

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ここには国の天然記念物オオサンショウウオの生息が確認されており、この魚道にはサンショウウオが上れるような工夫があるという。右には、穴あき(魚の隠れ家)のコンクリートブロックが沈んでいる。環境対策としては動物ではオオサンショウウオ、オヤニラミ、イシドジョウ、イシドンコ、グンバイトンボ、植物ではヒメバイカモに配慮した工法、対策がある。 林業、農業、漁業との関係、地域住民との関係については、河川管理計画をつくるに当たり、住民等の意見を聞く会が持たれている。

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生徒が発見した課題・テーマ:・魚道は生物によって使われているのかどうか調べる。

              ・工事前と工事後での環境の違いはどうか。