学校設定教科『環境』 

 

    科目「環境基礎」(2年次選択)

    「環境演習」(3年次選択)

 

  

 この教科設定の趣旨

 

学校の特色づくりの一環として、新しい教科『環境』を設定しました。当吉賀(よしか)町(旧六日市町+旧柿木(かきのき)村)は約30年前から有機農業による地域おこしを続けてきました。農薬に頼らない害虫防除、除草の農業です。それは単に食べ物の問題に限定されることなく、自然の価値、人生の意味、真の豊かさとは、といった広がりのある話に発展してきました。この教科では、この地域の歴史をふまえつつ、これから生きる人たちが環境を守り、しかもどのようにして持続可能な地域社会をつくってゆくのかという点を考える内容としたいと思います。

 

 カリキュラムを貫く柱

 

森里海という考え方

 高津川流域(上流から吉賀町、津和野町、益田市)全体を自然環境、人々の生活、経済活動のまとまりと考え、上流から順に森、里、海と呼んで3つに分けます。それぞれの場所を訪ね、森と里、森と海、里と海のつながりを考えます。「森里海連環学」という学問分野の成果に学びながら学習します。

 

環境と地域の経済の両立

 森里海のそれぞれについて「環境」と「地域の経済」の両面を考えます。従って、森の環境と林業、里の環境と農業、海の環境と漁業のような区分ができます。森の持つ農業への影響、農業の持つ漁業への影響のような各部分のつながりを考えます。新しい時代に対応した課題、再生エネルギーによるエネルギー地域自給や食糧の地域自給なども視野に入れます。

 

現場主義

 できるだけ現場に赴いて、専門家の話を聞いたり、自分で調べたりします。

 

アクティブラーニング

 3年次は2年次に発見した課題について研究を行います。町への政策提言までいけばすぐれものです。