6月19日(金)5・6限目  

  吉賀町は有機農業を看板にかかげている。これは1980年代、まだ六日市町と柿木村が合併し吉賀町となる前の柿木村で始まった。いまでも柿木村ブランドで野菜、シイタケなどが販売されている。田畑からの農薬、化学肥料は河川生態系に大きな影響を与えてきたに違いない。有機農業は少なくとも農薬を使用しないまたは少量の使用という点で河川の生物に良い影響を与えてきたであろう。が一方で、有機農業は立ちゆくのか、という問いもある。

◎福原圧史さん  

  旧柿木村時代から、従って30年前から有機農業を推進してきた人たちの一人である。NPO法人ゆうきびとの会長。Iターン者の指導なども行っている。  

   有機米にとり組む農業法人「たぶの木」の向津さんに紙マルチについて聞く(左福原さん、右向津さん)。

                                    yuk1

      紙マルチとは田植えをするときに紙のシートを敷くのである。これで雑草を防ぐ。              これが紙マルチ  

                                    yuk2

紙がばらばらになって雑草が生える頃にはイネがずっと生長している。雑草も生かす。収穫が近づく頃には生えた雑草が余分な窒素を吸収してくれるので、これにより食味がよくなる。有機農業には微妙なさじ加減が要求される。一歩間違えるとえらいことになる。  

                                    yuk3

アイガモ農法による稲作も行われていた。カモはイネを含むイネ科植物は食わない。従ってヒエなどの雑草も食わないのだが、足でかき回すことで雑草の根が定着しない。

                                    yuk4

                             最後はカモ鍋。1年の短い一生だ。

                             yuk5

 

生徒の発見した課題・テーマ :

・農薬が流れ込む川と流れ込まない川とで水質は違うか。

・農薬使用の田と有機農業の田で水中微生物の違いはあるか。

・有機農業をおこなっている田にどんな生物がいるのか